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「仲良しだなあ、お前ら。」 「だから、違うよ。」 「え、小学校から友達じゃん、仲良しでしょ!?」 「仲良しじゃないよ、腐れ縁。」 でもでも、と真宮に反論する店主を見て笑いながら、片隅で、二人はそんなに長い付き合いなのか、と思った。 そんなに一緒にいるんなら、そりゃあ、息もぴったりだ。 たまに、まるで夫婦みたいな意思疎通をする彼らは、お互いのことをお互い以上に知っているのだろう。 「もう、お前ら、付き合っちゃえよ。お似合いだよ。」 「いやあ、俺は付き合おうって言ってるんだけどねえ、毎回振られちゃうのよねえ。」 「…ないよ。」 …一瞬、真宮が真顔になって、それが、酷く辛そうな、泣き出す直前の顔に見えた。 しかし、ぱっと、真宮はいつもの笑顔に戻って、あの顔は錯覚なのかとおもった。 「…ないない、藍原さんと付き合うとか、考えらんない。」 良くも悪くも知ってる仲よ?兄弟みたいなもんだってーの、と言う真宮は、いつもの彼だった。 (…やっぱり、気のせい、か。)
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