第2話 -変化-

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 一気にそう言い切ったところでエレベーターホールに付き、待つ事なくすぐにエレベーターがやってきた。  先に俺が乗り込むと、少し遅れて愁もつづく。 「……何階だっけ」 「あ……あぁ、8階」 「ん」  言われた階を押し、ゆっくりと上昇して行くエレベーター。  二人だけのその空間は変に沈黙が流れていて、なんだか居心地悪い。  チラッと愁を盗み見ると、無言でただただ変わっていく階表示の数字を眺めていた。  ~~っ、なんか喋れよ。  ついに沈黙に耐えきれず、あのさ……と声を掛けると、愁の視線がこっちに向いた。 「……」 「……何だよ」  話を切りだしたはいいが、肝心の中身を考えていなかった事にあとになってから気付き、頭をフルに動かして話題を絞りだす。 「っと……次の仕事、何だっけ」 「は?」  やっとたどり着いた話題は、愁を鬼の形相に変えました。  うーわー……「何言ってんだコイツ」って顔していらっしゃりますよ愁さん。  いや、でも正直マジで覚えてないんですよハハハー……こわ。 「あんだけ朝確認しただろ馬鹿」 「スミマセン」 「ハァ……次のドラマについてのテレビ取材だ」 「げっ……そうだ。言う事何も考えてねぇ」 「おい。考えておけといっただろ」 「えへっ」  グーで殴られました。
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