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「なにか問題がおきたようです。これからは、スタジオからお送りします。どうやら、屋外は大変危険な状況になっているようです。
可能な限り自宅からでないように注意してください。中継が復帰しだい、あらためて、現場の状況を
猪井キャスターに報告していただきます。」
俺は、おもいっきり机をたたいた。
吉田「それだけかよ!どうしてそれだけなんだよ!」
堀内「パニックを恐れているんだよ」
吉田「いまさらかよ?」
堀内「いまだからだよ。恐怖は混乱を生み、混乱は秩序の崩壊をまねく。秩序が崩壊したら、どうやってあの動く死体にたちむかうんだ?」
堀内が冷静にいった。
チャンネルを変えてみたら、
世界のニュースがやっていた。
「この異常事態は全米に広がり、
いまだに収集する見込みはたっていません。アメリカ政府首脳部は、ホワイトハウスを放棄、洋上の空母へ政府機能を移転しました。この移転の発表には、戦術核兵器の使用にそなえた処置ともながれています。モスクワとは通信が途絶、北京は全市が炎上中、
ロンドンは治安が保たれているものの、パリ、ローマでは略奪が横行かいげんれつして…」
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