鬼の鳴き声

　　ゴォォォォォォ‥ 　裏から店内に来ると前面がガラス張りのため悲惨な外がよく見える。　唸る風に銃弾の嵐のような雨。通りの木がユッサユッサ大きく揺れて葉っぱをまき散らしている。　「‥‥俺、この中帰るんだよな‥。」　新刊の雑誌を棚に出しながら、22時にはこの嵐の中を帰宅するのかと深く深く溜め息が出た。　　ゴロゴロゴロゴロ‥ 　「嘘だろ～、雷まで鳴り始めたぜ‥。」　

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