君が好き

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さっさと準備を済ませて、家を出た 家から学校までは電車で約30分 正直不便だ 寮に暮らしてる奴らは俺より30分以上も遅く出ても間に合うらしい 羨ましい限りだ いつもどおり、満員電車という苦行を乗り越えて学校に到着した 目の前にはいつ見ても豪華すぎるだろ、といいたくなるような馬鹿でかい門 その先には門に負けず劣らず豪華な校舎が見える ここが俺が通っている煌華-コウカ-学園だ 基本的には金持ちの坊ちゃんたちが多い まあ、俺は一般人だけどね 試験で特待生の資格とれたから、学費は免除された そうでもなきゃこんな学費が馬鹿高いとこはいれない 俺は頭は悪くないと思う …秋には負けるけど あー、もう秋のこと考えんのやめ ネガティブになる 教室いこ 校舎内に入ると周りからきゃーきゃーいう声が聞こえてくるが、無視 一応あの兄の弟だし、顔はまあまあなんだろう ホント、秋と入れ替わりで入学してよかった ガラッ 「お、おはようございますっ!桐谷様!」 教室に入ると、確か俺の親衛隊の子だったか、そいつが挨拶してくる これも日課だ てか俺親衛隊いるんだよ、すごくね? 「はよ」 さすがに話しかけられて無視はしない そこまで性格腐ってない 「えと、き、今日はお茶会がああああるのですが、その、よろしければっ」 「…ごめん」 「そ、そうですか、…そうですよね、失礼しましたっ」 残念そうな顔をして自分の席に戻るそいつ そんな顔されると罪悪感がわいてくるんだけど だって、俺が親衛隊の人達と一緒にお茶のんで楽しくお喋りなんて想像できない あんまり社交的じゃないんだよ、俺は 何しゃべればいいかわかんないし 親衛隊の人達には悪いけど、こんな楽しくないやつ誘うより、自分達だけでやったがいいと思うよ
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