救世主

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しかし、ナイフは山本に当たっておらず、アスファルトに突き刺さっていた。 そして南郷の目から涙が溢れた。 (ダメだ・・・俺には無理だ・・・・) 「南郷さん!」 岩崎の声で前を向きなおすと、そこにはゾンビと化した山本が立っていた。 「あぁぁぇあ」 「南郷さん!」 南郷は銃を懐から出し、弾を撃った。 パン!!! 山本の頭部に命中し、山本は倒れていく。 その時だった。 「・・・隊・・長・・ありが・・・・・・・とうござ・・・い・・・ま・・す・・」 確かにそう聞こえた。 南郷は地面に座り込み、号泣した。 (山本・・・今までありがとう) そう思ってすぐに南郷は立ち上がった。
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