日常は簡単に崩れ去る。

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ピピピピッ ピピピピッ ピピカチ… 目覚まし時計を止め、ぼんやりとしながら布団の中で丸まる。 俺はこの一回起きてから2度寝するときのこのぼんやりとした時間が好きだ。2度寝すると昼間頭が働かなくて眠くなるなどとテレビで言っていた気がするが。 そんなことはどうだっていい、2度寝が大好きだ、愛していると言っても過言ではない。 むしろ3度寝、4度寝したって構わない……つか一日中寝ていたい、が。 『ん……?うわっ、ななななんで布団の中にいるんだよ!』 『ん?だって、龍にぃがなかなか起きないから、龍にぃの寝顔見てたら眠くなっちゃって///』 『だからって布団に入ってこないで、ちゃんと起こしてよ!』 どたばたどたばた、と擬音が聞こえてくるほどの喧騒。 あー、うっせぇ 毎朝毎朝よくもまぁ、飽きないね。 隣の部屋から聞こえてくるこの騒ぎ……朝から気分最悪だ。 「ふぁ……」 頭をガシガシかきながら布団から出る。 2度寝する気分じゃなくなった……。しょうがない、学校に行く準備でもするか、と思い洗面所へと行く。 両親を2年前に亡くし、親戚もいなかったので、今は1人暮らしだ。 で、その一人暮らしのアパートの隣に何故かは知らんが……奴の……主人公の他称親友こと俺の隣に住んでいる。 大事なことだからもう一度言う、隣に住んでいる。 毎朝、幼馴染やら義妹やらが主人公を起こしに来る。
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