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ほぼ全てをAngeに任せきりの世の中。
つまり、Angeが日本という名の世界を構築していると言っていい。
しかし、誰も知らないのだ。
Angeという人種、生き物、個体が、どれほどの歴史を持ち、どれだけの知識や身体能力を持っているのか。
誰1人として、俺の周りに不思議に思う奴などいりゃしなかった。
だから“これ”は日本の……いや、人類に下った罰なのかも知れない。
大袈裟だと大抵は言うかもしれない……しかし、その真実や正体や意図を見た俺にとって―……
それは、最悪をとうに通り超した悲劇だったのだ。
2'
俺が目覚めたのは、夜だったらしい。
正確に言えば、俺が気絶して約24時間がたった夜中のこと。
元から夜中に“仕事”があったせいで、夜行性だったのだ。
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