居候が始まった

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「あのさ、おれが言えることじゃないんだが、おれを咲の家に置いてほしい。」 「………え。」 「おれ…なんで自分がこんなことになったのか知りたいんだ!でもおれ、物に触れないし、」 「…………。」 「おれのこと見えるのも咲しかいない…。お願いだ…しばらくの間…いや、少しの間でいいんだ。おれを置いてくれないか…」 そう言いながら、隼人さんは申し訳なさそうな顔をした。 「……いいに決まってるじゃないですか。出会ったのもきっとなにかの縁です!私にできることがあればなんだってやります。」 「咲……。」 「だから、隼人さん。そんな顔しないでください。2人でこれから頑張りましょう!」 この言葉は自然とでた言葉だ。 ウソ偽りもない。 『隼人さんの力になりたい。』 ただただそれだけを思って言った言葉だ。 「ありがとう、咲。」 とても嬉しそうな顔で隼人さんはそういった。 「こちらこそ、これからよろしくお願いします、隼人さん。」 「あぁ、よろしく!」 「はい!!」 こうして、平和で平凡だった私の生活は半透明の居候がきたことによって大きく変わった。 これから、何が起こるかはわからない、けど、隼人さんとなら 大丈夫なんじゃないかって、 このとき、そう思えた。
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