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その街はいかにも洋風って感じでヨーロッパの町並みを思い起こさせる。
ここなら、普通の人とかいるかな?
そう思いながら歩いていたが、街には一人も人が歩いていなかった。
街に並ぶ、店などもすべて閉まっていた。
ガラ~ンとしてて淋しい街。
とても人なんて住んでるようには見えなかった。
そんな中一つだけ開いてる店があった。
お菓子屋みたいだ。
あたしは恐る恐るそのお店に入ってみた。
「すいませーん、誰かいませんかー?」
何の反応もない。
もう一度、大声で叫ぶ。
「すいませーん!」
すると、ドタドタと店の奥にある階段を降りて来る音が聞こえた。
あたしは不覚にもその音に少しびくっと驚いてしまった。
階段を降りてきたのは一人の中年くらいの男だった。
「うるさいなぁ、なんだい?」
ちょっと怖そうだが、普通の人間っぽい。
「あ、あのぉ、この街ってなんで、どの店も開いてないんですか?」
男はあたしをギロっと睨み付けた。
「ちっ、客じゃねぇのかい。客じゃねぇなら帰んな」
男は舌打ちをすると、そのまま二階に戻ろうとした。
その態度の悪さに少しムッときたあたしは、思わず叫んでいた。
「買います!」
そう叫ぶと男はピタッと足を止め、再びあたしに近づいてきた。
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