第7章:想像と創造

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再び、辺りは真っ白な光に包まれた。 目を開けると、目の前には傷だらけのアリス。 あたしは自然と涙が零れてきた。 アリス…あなたはルイス・キャロルの娘だったのね。 「アリス・キャロル…」 あたしは思わず、アリスのフルネームを呟いた。 その瞬間、アリスの体がピクッと動いた気がした。 「アリス…?」 すると、アリスがゆっくりと顔を上げた。 アリスは振り絞るように声を出した。 「あ…なた…だ…れ…?」 「アリス!意識が…」 アリスの意識が戻った、いやこの場合心が戻ったと言った方がいいのかもしれない。 「あなた…は、あたし…と、同じ…だね」 アリスは傷だらけの顔でにっこりと笑った。 その表情がとても痛々しくて、あたしはまた涙を流した。 「アリス、あたしあなたを助けに来たの。今はあたしも捕まってるんだけど…」 「無…理よ。女王…には…適わない」 「そんなことない!きっと勝てるよ。きっとチェシャ猫達が助けに来てくれる」 「チェシャ…猫?」 「そうよ。あなたの飼い猫だったんでしょ」 「そう…あの子があなたと…」 「だから、きっとあなたを助ける!」 「頼も…しいわね」 アリスはフフっと笑ってみせた。 「あなたの…名前は…?」 「あたし?あたしの名前は…女王に奪われて…思い出せないんだ…でも、みんなはあたしをありすと呼んでくれる。チェシャ猫は呼んでくれないけどね…」 「ふふ…そう…なら、あたしも…あなたをありすと呼ぶわ。同じ名前ね」 アリスはまた痛々しい笑顔を見せた。
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