第7章:想像と創造

12/16
80人が本棚に入れています
本棚に追加
/106ページ
「来るよ、下がって」 あたしはチェシャ猫に言われるがまま、後ずさりをする。 「ジョーカーは僕が止めるから、そのうちに女王のもとへ」 「チェシャ猫…」 「大丈夫、僕は意外と強いんだ」 チェシャ猫がチラッとこちらを向く。 「急いで!」 そう言うと、チェシャ猫はジョーカーへと飛びかかって行った。 あたしはそれと同時にその横を通り過ぎる。 チラッと横目でチェシャ猫がジョーカーの腕に噛みついているのが目に入った。 しかし、ジョーカーに振り払われチェシャ猫は宙を舞った。 しかし、そこは猫。 抜群の反射神経で着地しジョーカーと向かいあう。 「ふん、その程度の力で私と戦おうと言うのか」 「僕は、お前に負けたあの頃とは違うさ」 「ほぉ、どう違うのか見せてもらおうか」 「今度は負けない」 そう言った瞬間、ジョーカーの目の前からチェシャ猫の姿が消えた。 と思った次の瞬間、ジョーカーの懐近くに現れるチェシャ猫。 「な!迅い…」 チェシャ猫はそのままジョーカーへと体当たりをかます。 チェシャ猫に体当たりされたジョーカーの体は吹き飛び、壁へと激突した。 ジョーカーが壁に激突した音を聞き、振り返るありす。
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!