理不尽こそ神様

2/18
前へ
/46ページ
次へ
「ん...く...ここは...痛っ!」 頭に激痛が走り意識が覚醒し、流弥はゆっくりベッドから体を起こす。 「何だ、ここ」 流弥が寝ていたのは、洒落たモノクロのベッドだ。 ここは何もおかしくない。 いや、正確には、そこ以外が全ておかしい。 壁に吊るされた多種多様な拷問器具。 巨大な三角木馬。 大小様々なサイズの蝋燭。 色々な形状の鞭。 高いヒール。 太く長い紐や縄。 「拷問部屋? いや、にしては少し…」 「あ、目が覚めましたね。 おはようございます、一条流弥さん」 声のした方を流弥が向くと、金糸のように美しい金色の髪を腰まで伸ばした女性がいた。 正確には、ヒールを履きボンテージに身を包み、鋭く鞭を振るう女性だ。 スタイルがかなり良いため、かなりきわどい。 その女性から視線を少し右へ移すと、顔の整った金髪の男がいた。 これまた正確に言うと、亀甲縛りをされ宙に吊るされ、何度も鞭で叩かれながら煌々とした表情を浮かべている男だ。 「これはまた、随分残念な男だな」
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

376人が本棚に入れています
本棚に追加