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「き、気を取り直して。
僕が説明するね!」
神(仮)はパンツ一丁の状態のまま、宙に浮きながら語りだした。
「実はね、キミを殺した発展者は僕達が作り出したんだ。
キミを殺させるためにね」
「そうか」
流弥の淡白な反応に、神は意外そうな表情をみせる。
「あれ、驚かないの?」
「大体予想出来てたからな。
そもそも、何の前触れもなくあんなに強力な発展者が現れる訳がない。
突発的に現れるのは精々第一段階か第二段階だからな。
誰かが仕組んだと言うことは嫌でも分かる。
ま、神様とは思わなかったが」
そう言う流弥には、喜怒哀楽、どの感情も見受けられない。
どうでもいい、興味も無い、そう言った雰囲気だ。
「キミは随分と冷めた人間だね」
「元から知ってるんだろ?」
「あれ、それも分かっちゃうの?」
神は少し驚いたような表情を浮かべながら、軽く口笛を吹く。
とても先程までのドMと同一人物とは思えない、キザったらしい仕草だ。
「ああ。
神様は誰でも良いから殺そうとしたんじゃなくて、俺を殺そうとしてあの発展者を使ったんだろ?
だったら簡単だ。
殺す対象を調べる時に、俺がどんな奴か調査したはずだ。
俺の持ってる能力や性格、俺の生い立ち、俺の周りの人達、etc. 。
そこまで調べた奴が、俺の性格を把握出来ていない筈がない」
一切感情の込もっていない顔で、興味無さげな声で淡々と説明する。
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