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翌朝、ルトは目覚め、窓から外を眺めた。
いつも見ていたビルが立ち並ぶ街並みはそこにはなく、のんびりとした風景がいっぱいに広がっていた。
身繕いをして部屋を出ると、いい匂いが鼻をくすぐった。
そちらを見ると、肩くらいまである桃色の髪が特徴の小柄な少女が調理場に立っている。14歳くらいだろうか?
(あれ?この子、人間…?)
「あっ!お、おはようございます!」
少女が元気に挨拶をする。ルトも「おはよう」と返した。
すると奥からエルフの女性が現れた。
「あら、あなたがルト君? 主人から話は聞いてるわ。私はアルマ。あなた異世界から来たんですって?」
「はぁ、そうみたいですけど…」
「とりあえず朝食の用意しちゃうから奥の部屋で座って待っててくれる?」
そう言いながら女性は奥の部屋を指差した。ルトは言われた通り、部屋へ行った。
奥の部屋にはグラが座っていた。何かの本を読んでいたようで、メガネをかけていた。
「おお、ルト君おはよう。どうやらミオにはもう会っているようじゃな」
あの少女の名はミオと言うらしい。ルトが椅子に腰かけると、すぐに奥から料理を持ったアルマとミオがやってきた。
「ひとまず話は、食事を終えてからにしよう」
グラはそう言うと、料理を食べ始めた。
食事を終えると、さっきまでとは違う真面目な顔でグラが口を開いた。
「ちょっとすまんが、アルマとミオは席を外してくれんか?」
そう言われたアルマは、「はいはい」と言いながらミオを連れて部屋を出て行った。
「さて…何から話そうか」
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