別れと出会い

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「失礼します」 「あらま麗ちゃん!どういたしまして?」 私は"麗"という男に抱えられたまま保健室へやってきた。 保健室には俊介、優の二人が真琴の制服を乾かしていた。 真琴は閉められたカーテンの向こうで着替えをしているようだ。 「…おふ……観月先生、その呼び方やめてください」 「あ! ごめんなさい麗君。どうしたの?珍しいわね アナタが保健室に来るなんて」 「この子がさ、廊下でびしょ濡れになって立っていたんだ。服…乾かしてやらねぇと風邪引くから」 「まあまあ! 真琴さんと同じね! 体操服持ってる?」 体育は男女半分別れてるのよ。 持ってきてる訳ないじゃない。 「あるわけないじゃない…今日は保健なんだから」 俊介と同じ保健よ。 なんなのよ…鬱陶しい先生ね。 この前の保健の先生の方が良かったわ。 「なら、俺の貸してやるよ」 ?! 「はっ?!」 麗という男が私を見つめながらそう言った。
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