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―翌日―
私は朝起きると、朝御飯を食べずにすぐに学校へ向かった。
お母さんが私を止めるけど、今はお母さんの相手をしている暇なかった。
それは昨日の出来事から始まったのだ。
昨日…俊介に別れを告げられた…あの出来事。
思い出せば涙が出てくる。
だってあり得ないんだもん。
あんなに「好き」と言ってくれた俊介が…いきなり「別れよう」だなんて…言うはずないもの。
「朱里! 雨降ってるんだから傘をさしなさい!朱里!!」
俊介…いや…
いやよ…
私を一人にしないで…
「朱里ちゃん?」
「……真琴……」
私の親友…古谷 真琴が青い傘をさして私の前に立ち止まる。
真琴とは家が近い……
「朱里ちゃん…濡れるわ」
真琴は濡れた手を引っ張り、傘の中に入れる。
けど今の私は濡れてもいい…もう…死んでもいい状態だった。
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