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「ああ、朝のですか。どうせ隠してもあなたのことなら誰かから意地でも聞き出すでしょうし教えますよ。僕がどれだけ本気なのかとか分かって欲しいし」
ここまで何回も話してるとどういうことを彼女がやりそうかなんとなくつかめる気がするのだ。彼女なら多分意地でも誰かから聞き出すだろう。直江とか直江とか直江とか。
「ありがとうございます!じゃあ、まず。ごめんなさいっ!」
そういって彼女はまず一番に僕頭を下げた。
「いや、謝らないでくださいよ。僕が勝手にやったことです。頭に来たのはお互い様ですし良いじゃないですか」
「でも……私のせいで殴られちゃったし……」
「こんなのかすり傷にもなりませんよ」
とは言ったものの張り手打ちを喰らったところがズキズキとまだ痛い。どんな腕力してるんだよあの人。
「ほんとごめんなさい!ありがとうございますっ!で、あのう、私良く分からないことが沢山あるんですけど……」
あ、きっとこれは長い話するんだろうなあ。僕は彼女が長話するとみてあんパンを口へ運んだ。ああ、やっぱりあんパンはこしあんだね。とっても甘くておいしい。
あんパンの美味しさに感動しつつやはり彼女はトークスイッチが入ったようで長話を始めたのだ。
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