執行部誕生編~生徒会への加入とその経緯についての考察~

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「いや、殴られた時さな君言ったじゃないですか。『その可愛い顔が台無しですよ』って。あれすごくすごく嬉しかったですよ。可愛いなんて言われちゃって私……えへへ。じゃなくって、その後のダメ人間がどうとか革命家がどうとかってあれ何ですか?私を殴ろうとしたことで怒ったわけではないと言ってましたけど本心でそうなんですか?いや、別にそうで良いんです!私のために怒ってくれたら……その……いや!なんでもないですよ!とりあえず教えてください。ダメ人間とか革命家とか怒ったホントの理由とか。あ、あの、言いたくなかったら別にいいんですよ!言いたくないことは誰だってありますし。そのときは他の人から聞きま――せんよ!いや、聞かないですってば!あのフリとかそういうのでもないですから!」 すごく、疲れた。浅井さんの話を聞きとるのって体力を使う。いや、長いし。そして、明らかに僕の予想は当たっていたらしい。言わなかったら他の人に聞くつもりだ。いやぁ、怖い怖い。他人から聞いた話だとどんな嘘が交じるか分からないから秘密とかは素直に言うべきだと僕は思う。もっとも秘密を完全に隠せる人ならその必要はないと思うのだが生憎僕はそこまで器用ではないのだ。 口の中のあんパンをコーヒー牛乳と一緒に流し込む。さあ、僕のターンだね。
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