執行部誕生編~生徒会への加入とその経緯についての考察~

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正直メリットもデメリット両方ある方法だ。メリットと言えば役職に立候補した場合だと空いている役職に名乗りを上げればほぼ間違いなく当選してしまう。これを防げるのだ。どこのペーペーとも知らないやつが生徒会に入るのを拒むことができる。 デメリットと言えば人気勝負になりやすいということだ。信任か不信任による投票によりペーペーが入ることを防げるが逆に人気がある人のもとには莫大な信任票が集まる。いや、悪いことではない。なぜなら人気があると言うことは信頼ある証だからだ。 しかし、僕らが挑戦しようと立候補する場合はキツイ。 なぜなら、人気を持ってる人が絶対有利になってしまい前年度生徒会もやってなければ部活も目立たない人が0から票を集めるのは厳しいからだ。 全員に対して行う投票と言っても派閥ができてしまえばその人だけを信任しあとは不信任で投票することもできてしまう。 ある意味初心者には刺激の強いゲームなのだ。 そのことを彼女に説明すると熱心にメモをとる。感心感心。 「ちょっと難しかったですけど理解できましたか?」 一応の確認。今後作戦を練る中でこの選挙制度は一番重要になってくる。 「えっとですねぇ。つまりはあの女が有利で私とさな君は結構不利ってことなんですよね?」 まあ、そうだ。大雑把と言うか話の骨組しか掴んでないや。まあいっか。僕がフォローすればいいだけの話。彼女は前に立ちいかに票――戦力を集められるか。 僕はいつもどおりの裏方作業だ。 「まず互い――僕とあなたは己を知りましょう。今日の騒動で集まってる戦力――有権者は0と考えていいでしょう」
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