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「あ、あれきっと候補者の竹中君ですよ!同級生の!」
これは運がいい。またも同級生と当るなんてついているな。これは話さないわけにはいかないな。見たところ1人のようだし。
僕はやや歩くスピードを上げて彼に近づく。彼もこちらに歩いて近づいてきた。二人の距離はますます縮まる。
かなりの距離まで縮まったところで僕は止まり彼が来るのを待つ。あと少し。よし、いまだ話しかけよう。僕は口を開く。
「こんにち――」
わ。という前に彼の肩と僕の肩がぶつかった。街中でたちの悪いお兄さん型にやったら間違いなく連行されるレベルだ。しかし彼は詫びも入れずにその場を去って行った。
「え、なんなんだ。人違いですかね?」
「いいえ、あの顔は竹中君ですよ。間違いないです」
浅井さんすごいですね。僕は断定できるほど顔を覚えてる人は少ない。まあ、それがおかしいのかもしれないけどね。まあ、いいや。とりあえず彼から話を聞くことが先決だ。
そう遠くへ入ってない彼を僕は呼び止める。
「おおーい!君、竹中君でしょー?ちょっと待って。話でもしようよ」
と、僕が呼び止める。相手はどう出るか。
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