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彼女はいきなりベットの上で手をついて謝り始めた。格好的には土下座のような姿勢になっている。
「ホントにごめんなさい!私その……おっちょこちょいであの……急いでてそれであなたが走ってくるのが見えなくて吹っ飛ばして頭から出血なんて……ほんと……ひぐっ……ごめんなさい……」
いや、ちょっと待て!なんで土下座!?え、いや、そこまでされるとは思ってなかった。しかも、泣いてる!?いや、僕が泣かせたのか?ちょっとまて。僕が何をしたって言うんだあああああ。
内心かなりパニクっている。脳内議会も大混乱だ。なんていえばいいのかも忘れました。えっと……でもとりあえず何とかしなきゃ。
手をついて謝る彼女はごめんなさいと連呼しながらベットの上で涙を流しながら謝っている。そしてこの僕のシーツが涙でぬれているのがここから分かる。
ここで先生に入ってでも来られて見ろ。僕は停学どころではなくなるかもしれないぞ。退学も視野に入れた両親との命がけの4者懇談とかもあるかも。
そんなの絶対に嫌だ!とりあえず泣きやませなきゃ……
「お怪我はありませんか?おじょうさん」
どうやら頭は痛く無かったらしいです。イタかったのは僕のようで。
何やってるんだ俺!パニクったからってチョイス考えろ!さっきは頭うったので言い訳にできたけど今度は無理だぞ。完全にイタイ人決定じゃないかああああ。
まさか頭打った時に出たセリフが反射的に出るなんて思ってもみませんでした。僕の脳内会議は不信任決議を叩きつけて今すぐ辞めてもらおう。
普通ならドン引くようなセリフだ実質僕は言い訳に必死になってる。
「いや。あの今のはそのオケガワってのを僕は探してましてそれをあなたに尋ねただけで。確かあなたの名前はオージョーさんでしたよね?オケガワありませんか?オージョーさん。ね?ほらこういったんですよ。ははははは…」
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