プロローグ

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だが、まだ選択の余地があるだけましだと思う。  俺は“才能”の次に“運命”という言葉が嫌いだ。  この世界には、努力ではどうすることも出来ない過酷な運命が存在する。  魔術師にも、ましてや普通の人間にもさえ成れない者達がこの世には大勢いる。  それもまた、この魔術文明が発達した世界においては当然なのかもしれない。 そして、俺もその大勢の内の一人なんだろうな。 ……おっと、いけない。今は仕事中だ、余計な事は考えないでおこう。  俺の職業は“何でも屋”だ。  受けた仕事は必ず完遂する。
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