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「うーわー…。」
私は佐藤佳音。
高校3年生で今日から自動車教習所に通う予定だ。
教習所…初めて見たけど車が多くてハンパない。
寒いんだから早く来いと入り口で大声で怒鳴っている人は私のお母さん。
おかげでほとんどの人がこちらを見ていらっしゃる。
恥ずかしいので本気でやめていただきたい。
中に入るとふわっと暖かい空気が私達を迎えてくれた。
「こんにちは。入所希望の方ですか?」
受付の若そうな男の人が
声をかけてきた。
「はい、そうです。」
お母さんがさっきとは
正反対の声色で答えた。
「では、こちらへおかけ下さい。お嬢さんもどうぞ。」
「あ、ありがとうございます。失礼します。」
お嬢さんなんて生まれてこの方言われたことないななんて苦笑いしながら答えて座ると男の人が座っていた席を立ち、隣にいた若いお姉さんに耳打ちをして交代で若いお姉さんが応対してくれた。
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