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校長は酔いが急に回ったらしく頭がふらふらし始めた。ふらふらしながら
「そうです、あれはロマンです、りま、らまん、ロマン、それロマン、いいもの、男の、ロマン…」
と繰り返す。
刃平はふと、百木から情報を引き出したほうが早いかとおもったが、核心の情報はもってないだろうと想像した。
瀬織は思い出したように
「大人の遊びといえば、百木先生、最近流行りのエベ流って知ってます?」
刃平は、
(大人の遊びとエベ流は関係ないじゃん!)
と心の中でつっこんだ。
百木はあいまいに
「聞いたことはあります。」
と返す。瀬織はわざと目を輝かせながらシラッと言う。
「これから流行るらしいですよ。エベルキン大国の歌や踊り、そのほかの文化とか。ステキですよね、エベルキン人の男って。」
百木は眉をしかめた。
「そうですか。私は必ずしもそうは思いませんが。」
校長が興奮してきた。
「やまだしゃん、エベルキンの男は最高れすゆ、実はわたひも誇り高ひエベルキン民族なのでし。」
瀬織が煽る。
「まあ、どうりでステキなお方と思いましたわ。」
「れはエベルキンを今夜はたーっぷり味わってみましんか?」
「では子供を帰して三人で、SMしたいということかしら。」
「話しがわかるらゃないか、きみい、Sか?」
「まだ呑みが足りないようですね。」
瀬織は一升瓶の首を指二本でつまんで校長のコップになみなみ注いだ。
「はい呑んで」
校長はちょっとだけ口をつけた。
百木は気付いて目を見開いた。一升瓶を指2本でつまんで徳利のように酒をつぐのが、どれだけ力がいるかわかっているからだ。
瀬織は話しをもどす。
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