桜皇

2/4
前へ
/18ページ
次へ
ーーーーーこれは、紫 千花がルシフェルと出逢う随分前。日ノ本がまだ、戦火の炎に包まれている時代のお話ーーーーー 「『燃え盛る炎よ、全てを焼き払え{ファイヤネス}』」 「『清涼なる風よ、この大地を赤く染めよ{ウィンドブレイブ}』」 数々の攻撃魔法が飛び交う戦場。逃げ惑う人々…そんな混沌の中、唯一静寂を保っている『精霊の森』 その森の中心部に、淡い紫色の結界で覆われた小さな子供が寝ていた。 …3才くらいだろうか。 地面につくほどの長い髪を首に巻くようにしている。 そしてその結界の周りには不自然な光景が広がっていた。 なんと、魔物や動物…精霊の森に住んでいる生物が全く敵意や不信感を持たず、まるでその行為が当たり前のように群がっているのだ。 .
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加