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『何か幸せだね。』
美咲が、ポツリと呟く。
確かに気の置けない仲間に祝福され、隣を見れば愛すべき美咲がいる。
少し前までの俺なら気付くことの無かった、暖かく穏やかな時間。
こんなにも大切なものが俺にはあったんだ。
美咲の肩を抱き寄せ、頭に顔を寄せる。
『そうだな。俺、美咲に出会えて良かった。お前と出会って、色々わかった気がする。』
人を愛するということ。
支えてくれる仲間の大切さ。
他にも沢山の事が脳裏を駆け巡る。
見上げた美咲が優しい表情を見せる。
『私も悠輔と出会えて良かった。これからも一緒にいてね?』
そう言って笑う美咲に笑顔で返す。
これから先、また泣かすことも傷つけることもあるかもしれない。
迷うことも、お互いを信じる事を諦めそうになる日もあるかもしれない。
その度に今日の事を思い出そう。
俺達には、かけがえのない仲間がいることを。
揺るがない強い思いがあることを。
美咲が笑うまで、何度だって言ってやる。
愛していると。
『当たり前だ。一生側にいろよ?』
頷く美咲に、皆に隠れて誓いの口付けを交わした。
永遠の愛を願って。
end
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