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『お疲れ様です。』 大学の時からの付き合いで、同じ会社に入ってからも 親しくしている誠也さんに声を掛ける。 所属は違うがお互い部長の座についている。 仕事も片付き、飲みに誘いに来たのだ。 『おー。お疲れ。』 『誠也さん、これから飲みに行かないですか?』 『あー、今日は無理なんだ。ちょっと予定があってね。』 そう言って、かすかに口元が緩んだのを見逃さなかった。 『もしかして、飲み会ですか?』 誠也さんは彼女がいる。 でもたまに息抜きとして飲み会に行ったりしていた。 まあ浮気することはないのだが。 そんなことをしつつも、彼女を大切にしている。 俺とは違って。
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