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久し振りの感触は、俺の理性を簡単に打ち砕く。
甘い熱に浮かされたのは俺の方だった。
美咲の漏れる声や息遣いが、ただ愛しくて欲望を次から次へと生み出す。
美咲と一つになれた時、涙目で首に腕を回してきた。
乱れる呼吸のまま口を開く。
『悠・・輔・好き・・。』
顔を上げ、視線を合わせる。
『俺も・・美咲・が・・好きだ。』
嬉しそうに微笑む美咲に唇を寄せる。
やっと手に入れた。
もう隠すことも、偽る事もなくなった気持ちは今まで我慢していた分、堰を切ったように溢れ出す。
『好き。』
『愛してる。』
どちらからともなく発せられた言葉は、行為の最中、幾度となく繰り返された。
お互いに達した後、美咲を腕の中に収める。
啄む様な口付けをし、心地の良い気だるさを感じながら、瞼を下ろした。
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