1

4/4
前へ
/250ページ
次へ
誠也さんと会社を出る。 隼人と圭太は現地集合らしい。 誠也さんがおもむろに口を開いた。 『悠輔は落ち着きたいとか思わないの?』 『落ち着くですか?』 『何つーか、1人に絞るってゆーか。 お前とは長い付き合いだから、今までの事も よく知ってるけど、そろそろ落ち着いてもいいんじゃないか? これから飲み会に行こうとしてる俺が言う台詞じゃないけどな。』 そう言って自嘲気味に笑った。 大して俺の事をよく知らない奴に言われたら、 間違いなくムカついていただろう。 ただ、誠也さんは俺の事を弟の様に接してくれてる人だから、 心配してくれての事だということは伝わってくる。 でも俺にはそのメリットがわからない。 むしろわかろうともしていないのかもしれないが。 『そうですね。』と苦笑いで返した。
/250ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1999人が本棚に入れています
本棚に追加