『私は死なない。だから待ってて』

6/20
前へ
/119ページ
次へ
~~~ここはどこだ。 自分は神谷 東介だ。 それはわかる。 開いた視界。見えたのは人集り。 みんな何を見に来てる? 東介は動かない四肢に違和感を感じていた。 何だこれは。縄? 「気がついたか。おい小僧、お前はこれがどういう状況か分かるか?」 「…………人質?」 「そうだ。今この銀行に立て籠もり、お前と引き換えにここの金を根こそぎ奪い取る」 覆面を被った長身の男は、低い声で唸る様に言った。 一体何でこんな事になってしまったんだろう。 旭がいる。彼女の母親もいる。 でも…彼女はいない。 そりゃそうか。こんな危険な所に巻き込む訳には…… 「-------」 何か言ってる。
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加