『私は死なない。だから待ってて』

7/20
前へ
/119ページ
次へ
「怖いか?別に泣き叫んでもいいんだぞ?いや、むしろ泣き叫べ。その方が奴等にとっては効果的かもしれない」 「…………」 「どうした?恐怖のあまり泣き叫べもしないか?それとも………俺等に逆らおうなんて、思ってねぇよなぁ」 ずいぶん威圧的だった。 東介はそれだけでゾッとした。 なんせ相手は凶悪犯。拳銃だって持ってるんだから。 仕方がないから、それっぽく泣き叫んでみた。 警察達の顔が引きつるのがわかる。 「はは、中々いいんじゃないの?さて、いつになったら金を持って来てくれるんだろうな」 待ち遠しそうに呟く犯人は、露出した口元を笑わせて見せた。 恐ろしいことこの上ない。
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加