出会い

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「おい前川居るか?」 「おやおや、君が仕事終わりにここに来るなんて珍しいね」 竜崎は先程の子供を連れて前川の家を訪れていた 「ちょっとスーパーイレギュラーに遭遇したもんでな」 「へぇ、君ほどの男がそこまで言うスーパーイレギュラーとはなんなん…だ…い…」 前川は作業をやめて振り返り絶句した 「確かにこれは…スーパーだね…」 これがなんとか前川が発した言葉である それもそのはず前川は目の前にいる男が世界最強の殺し屋と知っているからである その男…もとい少年が幼い子供を連れて来たら誰でも驚くだろう 「その子はどうしたんだい?」 「途中で……………拾った」 「今明らかにはしょったよね?それより名前は?」 「・・・お前名前は?」 「えっと…村田…由佳莉です」 「え!?」 前川は今のやり取りが信じられなかった何故なら 「道中で…聞かなかったのかい?」 「必要が無かったからな」 「・・・・君はもう少し常識を持つよう心がけるべきだよ…」 「失礼な奴だな」 「その調子だと年も聞いてないみたいだね」 「そうだな」 「一応言っておくけど威張れることじゃないからねそれ」 「そんなことはどうでもいい、今回はこいつの事で来たんだ」 「大体予想はついてるよ、僕に引き取り先を探してほしいんだね」 「そうだな…なんならお前が引き取るか?桜も喜ぶだろ」 因みに桜と言うのは前に前川が引き取った子供の事だ 「それはおいおい考えるよ…とりあえずおいで由佳莉ちゃん」 前川は由佳莉を呼ぶがそれに答えず竜崎のズボンの裾を掴んだ 「なにやってんだ?早く行けって」 しかしそこで予想外の答えが帰ってきた 「いや…」 「なに?」
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