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初めて胸がチリチリ焦げ付いた時のことを、よく覚えている。
ありゃあ、とんでもない場面だった。
お目にかかりたいと思っても、そうそうお目にかかれるような場面じゃない。
あの日、あの時、あの場所で。
何故俺はそんなものに遭遇してしまったのか、今でも全然判らない。
それを目にしなければ、俺はこんな胸のチリチリを味わわずに済んだかも知れないとさえ思う。
そして、何事もなくそれなりの日々を送り、それなりの人生になっていたはずだ。
だからって悔やんでるわけじゃない。
いや、本当は悔やみたいのかも知れない。
だって、その瞬間から俺には苦い痛みがずっともたらされ続けているんだから。
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