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時は経ち入隊して三ヶ月。
俺が待ちに待った三ヶ月!
なぜこんなに待ちに待ったかというと新入隊員には前期と後期があり前期は身体作りや基礎的な団体行動、射撃なとがメインで後期からは看護科や施設科、輸送科など自分が行きたい科に希望出し専門職を学ぶ形になっている。
高校の進路相談みたいに三つまで希望を出せる。
人数制限があるとこもあるので100%行けるとは限らない。
だが、イイダとおさらば出来る!
さようならイイダ君。
そしてご愁傷様イイダと同じグループになってしまう同志達。
さあ、盛り 上がって 参りました!!
いざ行かん!ゲイがいない基地へ!!
「ん?」
俺のベットの上になにやら便箋が。
嫌な予感しかしない。
差出人の名前を確認してみた。
………………………………………………………………………………………………………………………イイダだった。
「よし、燃やすか。」
いや、待て。下手したら今まで俺の勘違いなのかもしれない。
ただ似ているというだけで距離を置いてきたイイダ。
もしも全然違っていたらかなりの仕打ちを俺はイイダにしてしまっていた……
よし、ちゃんと読もう。
そして勘違いだったら手紙読んだあとになんとなく謝ろう。
便箋を開けて手紙を読んでみた。
「ユウへ。これをユウが読んだときにはもう僕はそこにいないと思う。」
そんな悲しいこと言わないでくれイイダ。
俺ちゃんと謝るからさ。
「訓練を人一倍頑張って負けず嫌いだったユウ。僕は君を見ていたからここまで頑張ってこれた。ありがとう。」
なんということだ!!かなりまともな文章じゃないか!!
寂しかっただけかもしれない。
あまり人付き合いが得意そうにも見えなかった。
どんなふうに仲良くなろうかイイダは考えていてくれたのかもしれない。
そんなイイダを、一緒に厳しい訓練を乗り越えてきた仲間を疑ってしまっていたなんて!!!!
俺は大馬鹿野郎だ!
「僕、入隊初日から言おうと思っててユウに伝えきれなかったことがあるんだ。」
なんだよイイダ。
俺とお前の仲じゃないか。
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