角砂糖

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関係を持ったのはほんの2ヶ月前。 いつも篠月さんはブラックとブルーベリークリームスコーンを頼んでいく。 しかしこの日は内線でもってくるように命じられた。 取締役様なので逆らうことは出来ない。 真っ白な壁のまん中に焦げ茶色に縁取られた廊下の奥の同じく焦げ茶色に塗られたドアの前に立つ。 異様な雰囲気を放つビルの最上階は俺には縁も縁もない場所なので少し緊張してノックするために握った拳に少し汗が出てきて心臓がありえないくらいバクバクと脈打つ。意を決し、ドアを軽くノックした。
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