角砂糖

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その後、俺は気が動転している中ホテルへ連れてかれ一夜を過ごした。 初めてというわけではなかったのだが、いつも抱く側だったのだ。 「おい洸。今日休みだったよな」 「ああ。そうだけど?」 「腹が減った。」 命令調が増したのは最近のことだ。 そして俺がため口で話すようになったのも最近だ。 今は昨日の夜から篠月さんの家にいる。 仕事終わりにラチられたのだ。 篠月さんの家はマンションの最上階だ。 高所恐怖症の俺は窓を見るのが怖く、絶対に見ないと決めている。 黒いスウェットだけをはいた篠月さんはベットの上で足を組んで小さめのサイズのラムコークの瓶を片手に外国の新聞を読んでいる。 「何が食べたいんだよ」 「んあー…軽めの」 「固有名詞を言え!」 俺は小さいため息を吐くとジーパンとTシャツを身に付けキッチンへと向かった。
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