始まり

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≪王の城≫ 勇者「降伏書に調印するだと……、王よ、本気なのか?」 王「ああ、そうだ。この戦争は、我々人間の負けだ」 勇者「ふざけるなッ!! 俺たちは、勇者軍はまだ戦えるッ!!」 勇者「なあ、そうだろう、みんなッ!!」 女騎士「そうですっ!! 確かに戦果を上げられてはいません、しかし、気持ちではまだ負けていませんッ!!」 女魔法使い「我々は、民にとっての希望なのです。モンスターどもの軍門に下るなど、あってはならないことです!」 女忍者「それをわかっているのか、王よッ!!」 王「………しかしな、気持ちや意志だけではどうにもならん。魔王軍と我々との戦力差は開き過ぎている」 王「賢者よ……、頭の働くお前なら、ワシの考えを受け入れてくれるであろう…」 女賢者「…………………えっと…」 勇者「どうなんだ、賢者?」 女賢者「私も、この戦況をひっくり返すことは絶望的だと……思います」 勇者「失望したぞ、賢者……、お前も王と同じく、臆病風に吹かれたか………」 勇者「もういい、王と賢者は黙って見ているがいい。我ら勇者軍は、怪物どもになぞ頭は垂れんぞ!!」
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