1章 遭遇

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神社の名前さえ実は知らないのだけど、それでも境内にあるベンチに座っているだけで心が休まるのだった。 境内に入った僕はさっそくベンチに座って、辺りを見渡す。 僕の他に人影は見えず、地面には役目を果たした桜の花びらが散らばっていた。 この神社は東側に桜の木、西側に銀杏の木がある変わった神社でもある。 そんなところも僕は気に入っていた。 それにしても、散った桜の花びらほど無残なものはないよなと僕は思う。
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