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そう言ってゲートのとこで、あたしの肩を抱いた。
あたしは三浦くんの胸にもたれるように顔を隠した。
ドクドクと血液を送り出す音がすごく早い。
「泣き止むまではつき合わせてくれる? 堤防にもどろ? あそこなら、人もういないからさ」
なんで三浦くんの言葉がこんな控えめなの?
やっと触れてくれたあたしに『今だけ我慢して』とか、『つき合わせてくれる』なんて言うの?
なんでそんなに肩の線がいつもより落ちてるの?
「夏林ちゃんが謝ること、なんもないよ。俺だよな謝るの。ホントごめんな。夏林ちゃんの俺に対する怪我させたって罪悪感につけこむように、側にいさせたこと」
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