5639人が本棚に入れています
本棚に追加
「さっき、ごめんなさい、とか言ったじゃん。俺振られたのかと思ってたじゃんか……」
「そ、んな……こと……言ってな……」
「ラブホのベッドの上で」
ああ。
それは、つき合えなくてごめんなさい、のごめんなさい、じゃなくって、三浦くんの人間性を疑ってごめんなさい、のごめんなさい、なんだよ。
だから、あの後、目に見えて三浦くんはがっくりしてたのかな。
説明しようと思っても、そんなにきつく抱きしめられたら息ができないよ。
心臓だってもたないよ。
「俺のために1人でユースに乗り込んでいくし。そのあと血迷って抱きしめちゃった俺、抱きしめ返してくれた。だから実は、十中八、九大丈夫って自分に言い聞かせてた。なのにさっきの、ごめんなさいでまた俺は奈落に突き落とされた。小悪魔どころか大悪魔だって自覚、あんのかよ」
最初のコメントを投稿しよう!