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名取は簡単に言ったが
小夜子の気持ちが気になった。
「俺さ、高校を出たらさ、あの家から出るんだ。知らない街に行き、『坊っちゃん』って言われない所に行くんだ。相澤も行くか?」
名取の凄い考えに
小夜子は考えた。
「私は結果次第では……やっぱり実の母親を捜すわ」
「相澤、真実を知らないのが幸せかも知れないよ! 俺がDNAなんて話したからいけないんだな。ごめん!」
「違うよ、いずれにせよ 何かしょうとか 考えていたから」
「そっかあ、知らない街に行こうぜ!」
「名取君?結婚したいの?」
「お嬢さん?違うよ。これは仲間だよ。好きな人を連れて行きたい。極秘だからね。死ぬまで親には会えない覚悟で出るんだ」
あと一年かあ。
私は黙っていた。
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