忘れもしない過去

11/17
前へ
/27ページ
次へ
しばらく時間がたって、落ち着いてきた彼女はゆっくりとその重たい口を開いた。 「翔ちゃん、あのね、伝えなきゃいけないことがあるの」 涙でくしゃくしゃになっているものの、彼女の目からは真剣な眼差しを感じた。 翔太は相槌をうつことだけで精一杯だった。 彼女は思い出を語り、いじめのことも話しだした。 そして彼女が最後に言った一言で、翔太は堪えていた涙を流した。 「私ね、転校することになったの。」
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加