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「ネッテちゃん!まてぇぇ!」
「待てって言われて待つアホォはおらんでぇ、ネリア!」
空を飛べるからだろうか?
余裕の表情のままに飛び走っていく。
打って変わって必死に走るネリア。
別に足が短いとかそういうのではない。
寝起きに空中一回転していたように運動神経はいいほうだ。
しかし胸はちい(略)
なのにこんなに必死に走っているのか、それはひとえにネイテルが速いのだ。
走っていると、朝からのいきなりの運動のネリアに、よく知る柔らかい声が。
「あらあら。
ネッテちゃん、ネリアちゃん。
朝から元気ね。」
「ハァ!ハァ!……
お、おはよう…ラナおばさん!」
肩で息をしながら挨拶を返すネリア。
すると、先行していたネイテルも戻ってきたようで。
「おっ!ラナはん!おはようさん。」
「おはよう、二人とも。
はい、ネッテちゃん、お魚。」
ラナが魚を差し出そうとした瞬間にはもうネイテルの手の内に納まっていた。
「フフ、相変わらずね。」
「ラ、ラナおばさん。
甘やかさないでいいんですよ!
今日も商品用のお魚食べちゃったんですよ!」
「ふにゃっ、ふにゃっ~」
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