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どのくらいの間、私はここに蹲っていたのだろうか。
何か幸せな夢を見ていた気がしたけど、私は目を覚ました。
音が聞こえる。
ポタポタと垂れる雫の音。
規則正しいその音を、私はただぼんやりと聞いていた。
――― ここは?
寝ぼけた頭はまともに働こうとはしない。
考えようとする機能を、脳は拒否して引きこもる。
重い頭。
重い手足。
怠ける身体に鞭打ち動こうとはするものの、幸せだった心は、私に動くことをやめさせようとする。
どうして?
惰眠なんてむさぼってちゃダメだろ。
ずっと寝ていたら、少年と遊べないじゃないか……。
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