4395人が本棚に入れています
本棚に追加
家康の言葉を聞き道感は。
『確かにそれは困りますな。戦になりませぬからな。龍神の化身が味方ならばこれ程に心強いものはないですが。敵となるとこれ程に厄介なものはありませぬからな』
と、道感は龍神の化身に会って見たいと言いつつも、家康の様に龍神の化身を相手に、戦をしたくない事を口にしていた。
そんな中、家康は言う。
『何はともあれ。勝久はどの様に結論を出すか。その結果を待つといたそうか』
そう家康が言うと、正信と道感、そして氏照は頷いていた。
和睦交渉を終えた恵瓊が、松尾山の勝久本陣へと戻って来た。
勝久本陣には、山中鹿之介や宇喜多直家、黒田官兵衛、それと武田盛信の姿があった。
『恵瓊。ご苦労であった。それでどうであったか?』
戻って来た恵瓊に、勝久は早速、和睦交渉の事を問いかけた。
これに恵瓊は少々、表情を曇らせながら。
『なんとも家康という御仁はくえぬ御仁です。和睦は受けるそう申したのですが。条件を出して参りました』
そう恵瓊が言うと、これを聞き勝久は。
『条件じゃと?』
と、恵瓊へ問いかけた。
最初のコメントを投稿しよう!