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反論する鹿之介に対して官兵衛が言う。
『そうじゃ。それ故に某や鹿之介殿。直家様。多くの尼子家中の者がおり上様を支えて戦に挑む。わかっておるではないか鹿之介殿』
そう官兵衛から言われた鹿之介はｷｮﾄﾝとした、気づけば、いつの間にか官兵衛の手のひらで踊らされている、そう鹿之介は感じたからである。
そんな中、官兵衛は言う。
『鹿之介殿。上様が決断した事を諫止するのも臣下の務めだが。上様が決断に従い。その決断を成功に導くのも臣下の務めじゃ。今回の場合は家康めが我らの上様を試しているのだから逆に家康を試そうとする上様の考えに従うべきだろう』
そう官兵衛から言われた鹿之介は、勝久の方を見て言う。
『上様は家康を試そうとしておられるのですか？』
この鹿之介の問いかけに、勝久は戸惑いながら、官兵衛の方を見た。
すると官兵衛は目で勝久に合図して、これに勝久は官兵衛が、話しを合わせる様に言っていると汲み取り。
『そうじゃ。家康めが余を試しているのだ。だから余も家康を試してやるのだ』
そう勝久は、鹿之介へ言った。
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