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更に剛志は続ける。
『石見状勢が不穏できな臭くなった…。この事を知った半兵衛殿は初め出雲より動くは早計といっていたのだが。暫し考えた後。尼子再興が成り毛利は瓦解。この状況で動かなければ次なる好機は何時になるか…。そう考え小早川隆景が策略を逆手に取る事を考え。俺と半兵衛殿。そして鹿之介殿とで話し合い。今回の策を弄する事にしたのだ』
と剛志は説明した。
すると元通は。
『なる程…』
と納得して急ぎ月山富田城に戻る事となった。
その頃、月山富田城でも守将で勝久の弟氏久に織田西進足止め策に、動いている筈の竹中半兵衛が突然、姿を現して事情を説明していた。
『なる程…。となれば急ぎ毛利軍来襲の備えを考えねばならぬが。ときに半兵衛。良き策でもあるだろうか？』
半兵衛より小早川隆景の策略の説明を受けた、守将の氏久は、攻め込んで来るであろう毛利軍に対応する策がないか、それを半兵衛に質した。
すると半兵衛は。
『直に剛志殿たちが戻りましょう。龍神の化身が居るのです毛利軍など恐れる事もなく。また策など弄する事もなく毛利軍を退ける事ができましょう』
と言った。
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