第6章~西国に覇を唱えし者共~

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第6章~西国に覇を唱えし者共~

西中国山地の麓…。 益田荘ある平野に、西中国山地より益田川と高津川が流れ、山陰地方の海へと流れ出る。 益田荘を本貫にし七尾城に拠る、益田元祥が尼子を頼りにして七尾城に、籠城して毛利に反旗を翻した。 反旗を翻す元祥の降すべく、毛利輝元は吉川経信を総大将に据え、8000の軍勢を津和野城の吉見正頼のもとへ、援軍として送り、正頼の手勢1000を加えて9000の軍勢で、元祥の拠る七尾城を包囲した。 これに対して尼子勝久は5000の軍勢を率いて、石見に侵入し、佐波隆秀300と小笠原長旌500を加え、更に浜田城の繁沢元氏1200を加えて、7000の軍勢をもって益田荘へと進出、七尾城の北東の辺りに聳える小高い山に陣を据え、七尾城を包囲する毛利軍に対抗した。 ここに中国に覇を唱えた新旧の家柄同士が、再び時を越えて相対して、戦に及ぼうとしていた。 戦雲はたなびき両軍はまみえる事になった。
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