第6章~西国に覇を唱えし者共~

5/26
4390人が本棚に入れています
本棚に追加
/2264ページ
『出雲平野に進出して来た軍勢は一品の赤旗。小早川隆景が率いる軍勢と見られます。兵数は7000程です。月山富田城にある守兵は2000ですので籠城いたせば戦いようによってはどうにかなりそうですが…。小早川隆景は先代の元就公似て智謀の士です。何かしらの企てをもってこの月山富田城を攻めましょう。故に油断は禁物と考えられます』 そう竹中半兵衛が言い、守将の氏久、氏久補佐役の立原久綱、老将の神西元通が頷く。 そんな中で龍神の化身の剛志が。 『余り時をかける訳にもいかぬ。ここは我が力にて小早川隆景が率いる軍勢を退けようか』 そう言うと半兵衛が言う。 『そうせざるを得ませぬな。申し訳ないが剛志殿。お願いできますか』 すると剛志は頷き言う。 『仕方あるまいて。早めに小早川隆景が率いる軍勢を退け。半兵衛殿には当初の計画通りに織田の計略を行ってもらわねば成らぬからのう』 更に剛志は続ける。 『元通殿。ご貴殿には鉄砲衆と弓衆を率いてもらい。我が援護を頼みたいのだが。よろしいか』 そう剛志が言うと、元通が頷いていた。
/2264ページ

最初のコメントを投稿しよう!